~考察~ ハラスメント ⑦最後に

最後に

 

こうした諍いのようなものは、一方の主張だけを聞いても、どちらが正しいのか第三者には判断が難しいものでしょう。そうしたリスクをできるだけ避けるため、私はここで説明した“受けてきた理不尽な仕打ちの内容”を山鼻氏へ送付し、「事実と異なる点があれば指摘してください。なければ返信は不要です」と告げました。何も言ってこないので、異論はないのだと判断しています。

 

しかし彼は、「侮辱するのはクセなのだから仕方ない」というところから一歩も譲りません。彼が態度を改めようとするのなら、私もこのような文章は書きませんでした。

 

昨年末に知り合った、幼少期に虐待を受けていた女性は、もっと酷いことを両親にされてきました。それに比べれば、私が山鼻氏から受けたハラスメントなんて、蚊に刺されたようなレベルです。

しかし、その両親と山鼻氏の基本的精神構造は同じに見えます。山鼻氏がすべてのハラスメントを『ただのクセ』で片づけているように、その両親はすべての虐待を『ただのしつけ』で片づけていたのです。

 

“鬱で会社に行けなくなった友人と話してたんだが、上司からの「無能」だとか「俺なら採用しない」とかの罵倒で心を病んでしまったらしい”

これはSNSに投稿されていた文章です。同じような人……心ない罵倒で精神を病んでしまう人は大勢いるはずです。にもかかわらず、加害者側が「クセだから仕方ない」程度の詭弁で終わらせ、良心の呵責すら感じないことが、私には納得できません。

いじめでもDVでも同じですが、加害者に『酷いことをしている』という自覚さえあれば、相手を限界まで追い込むことはしないでしょう。しかし『自分は素晴らしい人間だ』と思い込んでいるナルシストは、罪悪感すらないので限度を知らないのだと思います。

 

最初に話に出した高校時代のクラスメイトであるZ君は自殺しました。父の葬儀に来てくれた旧友が教えてくれたのです。彼はもともと他人を誹謗中傷し、自分の優位を示すのが大好きな人間でした。

彼とは何十年も会っていませんが、管理職になっていたそうです。その部署内で自分が一番偉くなったことで、タガがはずれたのでしょう。理不尽な暴言とハラスメントを繰り返した結果、我慢しきれなくなった部下達が、上層部に直訴したそうです。話が大きくなって彼は辞職し、それからしばらくして自殺したということでした。

言うまでもありませんが、私は複雑な気持ちになりました。

 

最後にもう一度書きます。私はハラスメントを行っている人間に「あなたは酷いことをしているのだ」と納得させる方法がどうしても分かりません。今後も同じことが続くと分かっているのに、何もできない自分の無力さに(誇張でも何でもなく)精神的に疲れ果ててきています。

病的なナルシストは嘘ばかりつきます。次から次へと嘘を作り出し、それを使って自分を正当化するので、切りがありません。

 

私にアドバイスをくださる方がいるのなら、どんな些細なことでも聴かせてもらえれば幸いです。何も考えつかないというのであれば、これをリツイートして、できるだけ多くの人の目につくようにしていただけるよう願っています。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

~考察~ ハラスメント ⑥パワハラはただの癖

パワハラはただの癖

 

山鼻氏、そして高校時代にクラスメイトだったZ君の言動から理解できたことがあります。

彼等のような人間……病的なナルシスト……は、まず初めに『自分は並はずれて優れた人間だ』という妄想があり、その妄想を守るためにありとあらゆる詭弁を並べ立て、事実を捻じ曲げて生きているらしいことです。

どうしてそんなことが可能なのかというと、病的なナルシストは『客観性がなく』『論理的思考力が欠落している』からだと私は考えています。

 

山鼻氏は以前、日本語もメチャクチャで何を言いたいのか分からない読者からのハガキを見せ、「読者はバカばかり。だからアンケートに意味はない」と主張しました。

これは論理的な意見でしょうか。「どこかの国で、新型コロナ感染者が1人見つかった。したがってそこの国民は全員がコロナ感染者」というのと何も変わりません。

しかし山鼻氏は、自分が真っ当な発言をしていると確信しています。こんな穴だらけの理屈で「読者はみんなバカ」「坂井に面白いページなど作れない」と大真面目に信じ込むことができるのです。

 

私に対して、不当な誹謗中傷・罵倒を繰り返してきた山鼻氏の言いぶんは、要約すると次のようなものです。

「自分は無礼ではない。他人を侮辱するのは、親しみを込めたクセであり、悪気はまったくない。他の人達はそれを理解しているのに、坂井は受け入れなかった。親しみを込めたクセであることを、坂井が理解できないと気づかなかった点が、自分の落度である」

 

ようやく分かりました。こういう思考回路になっているから、他人にどんな理不尽なことをしても反省せず、自己嫌悪にも陥らず、平然と生きていけるのでしょう。しかしこれは「ハガキ1枚で全読者をバカと決めつける」のと同様、穴だらけの詭弁です。

 

山鼻氏は、知人のほとんどすべてと言ってもいいくらい、ありとあらゆる人間の陰口を言っています。彼の話題は半分以上が、陰口だと言っても誇張ではないレベルです。彼と何度か関わったことのある人なら、「確かに」と同意するでしょう。

『周囲はバカばかり = 自分だけが優秀』という思い込みを保つため、常に周囲の人間を軽蔑する必要があるのではないでしょうか。

 

外部の編集スタッフを侮辱し、読者を侮辱し、他社の雑誌編集者を侮辱しています。ラジコンメーカーの人達のことも、上司のことも侮辱しています。

もし、他人を侮辱するのが「親しみを込めた行為」だというのであれば、面識すらない読者まで侮辱する意味が分かりません。

 

山鼻氏は、上司であろうが誰であろうが、当人のいないところでは基本的に“呼び捨て”です。私は無礼な態度だと感じています。それについても「無礼な態度ではなく、親しみを込めた行為だ」というのなら、常に上司も“呼び捨て”にして、親近感を示せばよさそうなものです。

『みんなが親しみを込めた行為だと理解している』と本気で信じているのなら、陰でのみ「能無し」というのではなく、安心して「お前は能無しだ!」と面と向かって侮辱もできるはずです。

しかし、彼はそれをしません。

 

つまり、面と向かって侮辱できる人間は限られているのです。それは“自分のほうが立場が強いと思い込んで、舐めてかかっている相手”だけです。

 

ラジコンマガジンに、30代から髪の薄くなってしまった外部スタッフがいます。山鼻氏が彼のことを「ハゲだ。ハゲだ」と執拗に揶揄し、とうとう彼が怒ってしまったことがあったそうです。

私も子供のころ、悪ノリして友人をからかい、怒らせてしまったことがあります。成人後にはさすがに分別がついて、相手を怒らせるようなことはなくなりました。しかし今、ふざけすぎて友人を怒らせてしまったとしたら、ひたすら謝る以外に手立てがないと思います。常識的な人間なら、誰でもそうするでしょう。

しかし山鼻氏は「あいつは最近、ハゲと言ったら怒るようになった。生意気だ。調子に乗っている」と憤懣やるかたない口調で私に言い、仕事とは無関係な彼の女性関係の話を持ち出し、「あいつは人間のクズなんだよ!」と言い切っていました。

 

これで「他人を侮辱するのは、親しみを込めたクセだ」と言えるのでしょうか。

『相手を対等な人間と見なしていない』『相手を侮辱し、威張り散らすことで優越感を得ている』 ただ、それだけの話だと私は考えています。

 

「⑦最後に」に続きます。

 

 

~考察~ ハラスメント ⑤連載打ち切り

連載打ち切り

 

山鼻氏に対する怒りが限界に達した私は、その件について抗議しました。私はこれまで山鼻氏からのありとあらゆる罵倒・侮辱・搾取により、モチベーションを限界まで削られながらも、気力だけで仕事をしてきました。

しかし、もはや過度のストレスで『良いミニ四駆ムックを作ろう』という気持ちは保てませんでした。仮に気持ちを持ち直しても、山鼻氏に会えば想像を絶する無礼な言動で、モチベーションを根こそぎ削られることが想像できました。

モチベーションが保てないならば、プロとして仕事を降りるのが妥当でしょう。それで「あなたに対する我慢の限度はすでに超えた。ミニ四駆ムックの仕事をおりたい」と山鼻氏にメールで告げたのです。

 

ラジマガ本誌の連載『まるわかり講座』は、多くの方が応援してくれてきたものです。「もう編集会議に出ない」と決めた時期、私はいっそ連載も終わりにしようかと考えましたが、「やめないでほしい」という声に励まされて続けていたような次第です。

ミニ四駆ムックに関われば、山鼻氏と多くの会話をせざるを得ません。会話をすればほぼ100%の確率で、不快にさせられるのが見えていました。それは『まるわかり講座』のモチベーションにもダイレクトに影響します。

ミニ四駆ムックの仕事をおりることは、『まるわかり講座』のクオリティをできるだけ落とさないようにするため、不可避の選択でした。

 

すると、知らないうちに『まるわかり講座』の連載が打ち切りになっていました。その件について山鼻氏に訊ねると、「お前がやめると言ったからやめたまでだ」というような返答でした。ミニ四駆ムック・ミーティング以降の会話はすべてメールですので、私がそんなことを言っていないという証拠は出すことができます。

そう反論すると、「あのページはマンネリで読者の反響もない。そんなページは終わらせるのが当然。11月初頭に決まっていたことだ」という話へ唐突に切り替わりました。

 

一番最近、アンケート結果について聞いたのは昨年7月、ミニ四駆ミーティングの日です。

「このところ、まるわかり講座の順位はずっと6位くらいだ。ばぎるんジャーのほうが人気があるからだ。まあ、7月発売号は(読者の注目度が高い)オンロードタイヤ編だから、6位よりはいいみたいだけれど」と山鼻氏に言われました。

7月・8月発売号の『まるわかり講座』はオンロードタイヤでした。それから1ヶ月ほど後、編集会議に出ていたスタッフから「タイヤ編は好評だった。やっぱりタイヤは注目率が高いね」と言われました。そして9月発売号の読者のページでは「オンロードタイヤの記事が良かった」という読者のハガキが紹介されました。

ここから、オンロードタイヤ編は、それほど反響が悪くなかったのだろうと想像できます。

 

それ以前の記事に関しても、山鼻氏自らが「最近はずっと6位くらい」と言っているわけですから、読者の反響が無いとまでは言えない状況でしょう。

すると9月・10月発売号の記事で、一気に反響がなくなり、11月初頭に打ち切りが決まったことになります。それまで1年半にわたり、ずっと5位か6位くらいにいた連載記事が、山鼻氏の暴言に抗議した途端、いきなり「読者に求められていないページ」になってしまったわけです。どうしてそんなことになったのか、私には理解できません。

 

はっきりと言えるのは、私が編集会議に出ていた9ヶ月ほどの間、読者からの反響がほとんどなかったページでも、いまだに連載が続いているものがあることです。それらのページは「反響がなくとも打ち切りにはならない」わけです。理由は知りません。

そして、アンケートはがきの票数は「低俗で浅ましい奴等の意見だから無意味」と執拗なまでに主張していた人間が、アンケートの結果を、いきなり絶対的なものとして重視し始めたのです。こちらも理由は理解できません。

さらにいえば、最初は「お前がやめると言ったから」と言い、それが事実でないと抗議した途端に、「アンケート結果が悪いから」という話に切り替わったのも不自然きわまりないと感じています。

 

とにかく、これが『まるわかり講座』が打ち切りになった理由です。

 

 

「⑥パワハラはただの癖」に続きます。

~考察~ ハラスメント ④父の入院と死

父の入院と死

 

昨年の冬、私の父が路上で転倒し、股関節骨折で入院しました。母はメンタルがそれほど強くありません。弟は親戚からも変人扱いされているような人間で、役に立ちません。私は生活の場を実家へ移しました。

 

入院した父のサポートは、(主に精神面で)想像以上に大変でした。この状況で、理不尽な罵倒を繰り返す山鼻氏の相手をする余裕はありませんでした。私は『ばぎるんジャー』の仕事を放棄しました。当然のごとく苦情が来ましたが、そもそも私はその仕事を引き受けるとは一言も言っていないのです。

連載一回目が終わった後で、「あのページを頼む」と山鼻氏から事後承諾を求められました。コミック作家の那波氏を巻き込んだ責任上、何回かは続けざるを得ないとは感じていましたが、「はい」と答える気にはなりませんでした。

答える代わりに「他人を奴隷のように扱うのも、他人から奴隷のように扱われるのも大嫌いなんですよ」と嫌味で返しました。山鼻氏が平然と「俺もそうだ」と即答したので呆れ返り、こういう人には何を言っても無駄だと、それ以上は話す気がなくなりました。

 

父の怪我は骨折だけでしたので、それほど心配はしていませんでした。しかし、誤嚥性肺炎を繰り返し、入院して5ヶ月目の昨年6月に他界しました。

 

私は山鼻氏と直接関わることを避けていましたが、新たな問題が出てきました。『ミニ四駆のムック本』を作るという話が持ち上がり、私と那波氏がメインになって担当してくれないか?というオファーが山鼻氏からあったのです。

普通ならば断っていたでしょう。しかしミニ四駆は那波氏の得意分野です。彼には『ばぎるんジャー』で助けてもらった借りもあります。私は那波氏にオファーがあったと説明し、“彼が引き受けるなら自分も引き受ける。彼が断わるなら自分も断る”ことに決めました。

那波氏は一晩考えた後で「引き受ける」と言ってきました。

 

山鼻氏はミニ四駆ムックのスタッフ選定を私に一任すると言ってきました。写真撮影やページレイアウトは知人に依頼しました。さらにモデリング技術解説のページはオオゴシトモエさんに依頼するつもりでした。彼女とは面識がありませんでしたが、女性モデラーの第一人者であるらしいし、読者の大半が男性であることを考えれば、女性の出てくるページは華があっていいと思ったのです。

 

それをスタッフの一人に話すと、「オオゴシさんは難しいだろう」と言われました。彼女は以前ラジマガで連載を持っていて、辞める時に山鼻氏のナルシシズムを逆撫でする発言をしたらしいのです。私は気にしませんでした。個人的な確執より、本を売ることが最優先事項です。プロとしては当然の話です。

しかし、オオゴシさんに依頼すると告げると、山鼻氏は執拗なまでに彼女の悪口を言ってきました。「オオゴシはきったない模型を得意げに自慢して回っているだけで、技術も知識も何も持っていない」と繰り返し主張しました。

それでも私が譲らないと、山鼻氏は「オオゴシはこんなにも性格が悪い」と複数の具体例を挙げ、「人間として最低だから使うべきではない」と力説しました。とうとう私は根負けしました。

オオゴシさんが何を言ったのかは知りません。しかし、好き放題に他人を侮辱しているにもかかわらず、自分が何か言われたときの執念深さは何なのでしょうか。

 

ミニ四駆ムックの最初のミーティングは、7月に行われました、私はこのときまで、父が他界したことを必要最小限の人にしか伝えていませんでした。そんな話を聞いても、楽しい気分になる人はいないと考えたからです。

しかし、ムック制作のメンバーには伝えておく必要があると感じました。まだ四十九日も終わっていないし、初盆もあるし、何よりも弟が意味不明なことを主張し、母に対して訴訟を起こすとまで言い始めていたのです。

ミーティングの席で、「父が他界しました。葬儀だけは終えたのですが…」と切り出しました。“まだフルに動くことができません”ということを伝えたかったのです。さすがにみんな沈黙しました。山鼻氏以外は。

 

山鼻氏は笑いながら「仕事復帰、おめでとう」と言いました。親の死について話している人間に、「おめでとう」という人を、私は生まれて初めて見ました。

彼が相手の気持ちを考えないのはいつものことです。しかし私は、“現状では制約が多く、皆さんのスケジュールに合わせられない場合も出てくる”と伝えたいのです。山鼻氏の横槍で、その意図は伝わらなくなっていまいそうでした。

それで「まだ四十九日も終えていないし、家庭内で色々とゴタゴタもあって」と付け加えました。すると山鼻氏は唐突に「そういうことはな! どんな家庭でも多かれ少なれあるんだよ!!」と、私を指差し、大声で怒鳴りつけました。

怒鳴られた意味はまったく理解不能です。とにかく、他人を指差して罵倒するのは、彼にとってよほどの快感なのでしょう。

 

ミーティングの帰り道、以前私が担当した『RCカー初心者向けムック』の話が偶然に出ました。すると山鼻氏は「ああ、あの本は読んでいない」と小馬鹿にしたように笑いながら言いました。これには絶句しました。読んですらいない本の悪口を、方々へ言い触らして回っていたという事実を、このとき初めて知ったわけです。

 

「⑤連載打ち切り」に続きます。

~考察~ ハラスメント ③相談もなく決まっていく仕事

相談もなく決まっていく仕事

 

ところが簡単には行きませんでした。あるとき外部スタッフの一人であるM氏からメールが来ました。「エンジンバギーのページを担当することになりました。アドバイスをもらえたらありがたいです」というような内容でした。

「私でできることがあれば」と返信しましたが、M氏からの連絡はそれきりなくなりました。

 

その後、山鼻氏に会ったとき「Mさんから協力要請があったんですが、それから何の連絡もないんですよ」と、気になっていたので話を切り出してみました。

「Mはまったく使えないんで、俺が自分でやる」という返答でした。それならもう、私には関係のない話です。

 

しばらくして、「エンジンの取材へ行くから、朝〇時までに編集部へ来い」というメールが来ました。何のことなのか分かりませんが、「エンジン取材に同行させてやるから、少しは勉強しろ」という意味かもしれないと解釈しました。

編集部へ行ったところ、M氏が担当するはずだったコーナーに、何の相談もなく私が参加することになっていました。

 

ロケ現場について、初めてそのエンジンバギーを見ました。とりあえず説明書を読もうとしたら、山鼻氏から「取説くらい前日までに読んでおけ!」と罵倒されました。ここまで意味不明な罵倒を受けたのは、誇張抜きで生まれて初めてです。その後も、きわめて理不尽な命令と罵倒の繰り返しでした。

 

念のため繰り返しておきますが、私は八重洲出版の社員ではありません。

しかもエンジンバギーのページは、なしくずしに私の担当になりました。事前のプランもなく写真を撮っただけで面白いページにするのは困難です。私が考えた策は、コミック作家の那波ナオキ氏に助けを求めることでした。最終的に、文章とコミックのコラボという構成に落ち着きました。

 このエンジンバギー連載『ばぎるんジャー』は、編集会議に出たスタッフによれば、「かなり好評だった」という話でした。

 

『ばぎるんジャー』の2度目のロケも、例によってスケジュールはまったく知らされていませんでした。昼過ぎまでは京商(バギーコーナーで使うRCカーを作っているメーカー)で新製品の取材、午後から『ばぎるんジャー』のロケということになっていたようです。

 

昼過ぎまで私は何もすることがありません。京商のスタッフさんの一人が、『ばぎるんジャー』の件で私に話しかけてくれました。「坂井さんが担当してくれているんですね。すごく面白いです」と言ってくれました。

そのスタッフがいなくなるなり、山鼻氏が「ああいうマンガはな、京商からすれば全然ありがたくないんだ」と、吐き捨てるように言いました。

意味が分かりません。そもそも私はメーカーを喜ばせるために、あのページを構成したわけではありません。読者を楽しませることしか考えていませんでした。そして読者の反響は良かったそうですし、京商のスタッフさんも(社交辞令かもしれませんが)誉めてくれたのです。

 

そのときの私は、『ばぎるんジャー』のページは記事広告なのか?と疑いました。記事広告というのは、メーカーが金を出してページを買い、実際には広告なのに「あたかも記事のように見せかけて」メーカーを持ち上げる企画のことです。(※後で分かったことですが、ばぎるんジャーは記事広告ではないそうです。だとすれぱ、文句を言われる筋合いは全然なかったことになります。単に「坂井が誉められたので腹が立った」という理由しか考えつきません)

 

とにかく記事広告かどうかが気になっていた私は、帰りの車中で「ばぎるんジャーは一体どういうページなんですか?」と山鼻氏に訊きました。するといきなり大声で「俺の仕切りに何か文句でもあるのか!」と怒鳴り返されました。

すさまじい自信です。これはつまり「自分の仕切りは完璧で、非の打ち所がないんだよ!」ということでしょう。以前「山鼻は“自分より有能な人間なんて見たことがない”と自慢していた」という話を聴きました。私はその場にいなかったので、事実かどうかの断言は避けます。しかし「自分の仕事ぶりは完璧だ」と確信しているらしい人間が、そういう自慢をしていたとしても、私は不自然だとは思いません。

さらにいえば、山鼻氏は複数のスタッフに向かって「お前らの考えなんか全部お見通しだ」としばしば豪語していました。『人間は親子であろうと、恋人・配偶者であろうと、他者を100%理解することはほぼ不可能』と私は考えています。さほど深い付き合いでもないのに、相手の考えを完璧に見通すのは神業レベルです。

 

山鼻氏の異常なまでの自信は「常に他人に難癖をつけ、他人を侮辱して尊大に振舞うこと」で確立されたものだと私は推測しています。『周囲はバカばかり = 自分だけが優秀』という理屈なのだろうと思います。そうでもしない限り、自分を神のごとく思い込むことなどできるわけがないからです。

もっとも山鼻氏は『自分の性格は素晴らしい』という自信も持っていて、「俺は謙虚なんだ」といった発言もしています。しかし、やっていることと言っていることは見事なまでに正反対です。

 

「④父の入院と死」に続きます。

~考察~ ハラスメント ②ラジマガの読者はバカばかり

ラジマガの読者はバカばかり

 

私は一昨年の春からラジコンマガジンで連載を持たせてもらいました。読者プレゼント&アンケートのハガキに「面白かった記事」という項目があります。編集部ではこれを集計して、編集会議のときに発表します。

当初、私のコーナーは5位あたりが定位置でした。アンケートの上位は巻頭カラーの第一特集・第二特集・第三特集が占めますから、1色の連載ページで5位は良好な結果だと考えています。記事数は30近くあるのですから。

 

しかし、山鼻氏は執拗なまでに「アンケートには意味がない」と私に言い続けました。「タダで商品をもらおうとしている、浅ましくて低俗な奴等の意見でしかない」と言われたのは、2度や3度ではありません。

あるとき、1枚のハガキを渡されて「読め」と言われました。日本語がメチャクチャで何を言いたいのかよく分からない読者からのハガキでした。山鼻氏は「読者ってのはこんなバカばかりなんだ。だからアンケート結果に意味はないんだ」と主張しました。

 

私はこの段階で、山鼻氏が『以前にムック本を読まずにけなしていた』という事実は知りませんでした。もし知っていたら「アンケートが無意味だと言い続けるのは、Z君が倫理社会を執拗にけなしていたのと同じだ」と気づいたでしょう。

 

ちょうどそのころ、スタッフから山鼻氏に対する愚痴をしばしば聞かされるようになってきました。「山鼻は自分に都合の悪いことは、見ない・聴かない・考えないという性格だ」とか、「酒を飲んだとき“自分より有能な人間なんて一度も見たことがない”と自慢していた」とか……。とにかく複数のスタッフから反感をかっていることだけは間違いないようでした。

 

しかし、山鼻氏は最近のメールで「自分はスタッフ全員と仲良しだ」というようなことを書いてきています。彼は自分の言動について、不快に感じている人が存在するとは思っていないし、何を言ってもそれを信じる様子がありません。

 

締め切りが大変そうなとき、私は自ら手を挙げて編集部の仕事をサポートしようとしました。しかしこれは、裏目に出たようです。『こいつは下手に出ているから、何をやっても平気だ』という認識になったのではないかと想像しています。

 

「お前の代わりなどいくらでもいるんだ」「満足に仕事をしていない」と、面と向かって罵倒されるようになりました。

ラジマガでは取材へ行けば日当が出ることになっているのですが、「お前には日当は払わない。そういうことは俺に決める権限があるんだ」と居丈高に言われたこともあります。

近所で短時間の取材をする場合に、「今回の取材は楽なので、日当無しにしてくれないか」と事前に言われたのであれば、私は承諾したでしょう。

しかし熱中症になりそうな高気温のなか、三重県の屋外サーキットへ行った後で、居丈高に言われた言葉が「日当は払わない」です。

 

山鼻氏は自分に非がある場合でも、謝罪はしなくなりました。

私の出した原稿に「エンジンRCカーの燃料にはヒマシ油が入っている」というくだりがありました。すると「ヒマシ油なんて入っていないんだよ!」と延々電話で罵倒されたことがあります。長い罵倒を聞いた後で「エンジンメーカーの方が、ヒマシ油が入っていると話していましたけれど」と説明すると、しばらく沈黙した後で、謝罪もせずに話を切り替えました。

 

我慢していると、どんどんエスカレートしてきました。昨春、タミヤ主催のイベントに無断で私がエントリーされていました。何の相談もなく「エントリーしておいた」というメールが来たのです。私は諸事情で実家にいたのですが、仕方なく上京して参加しました。

イベント後、喫茶店でミーティングをしました。その席で山鼻氏から「Nさん(もう一人の参加者、山鼻氏とは初対面)には交通費を出すが、坂井には払わない。そもそもお前は今日なにか仕事をしたのか!?」と罵られました。私がその日にやったことは、N氏とまったく同じです。それに、少なくともミーティングは仕事でしょう。

一方的に呼び出し、罵るだけで、日当も交通費も払わないわけです。八重洲出版という会社が、こんな理不尽な理由で、「金を払わない権限」を編集長に与えているのかどうか、私ははなはだ疑問だと感じています。

 

こうした態度は私に対してだけではありません。編集会議の席で、山鼻氏が一人の外部スタッフを指差して、「お前みたいな人間はな!」と怒鳴りつけたことがありました。彼は社員ではありません。山鼻氏の部下でもなく、いわば取引先の相手のようなものです。

 その直前、『日本へ旅行に来る外国人のためのガイドブック』というようなものを読む機会がありました。「日本人に何か発言する場合、相手を指差してはいけない。日本においてそれは最大限の侮辱であり、ケンカを売っていると判断される」と書かれていました。私もその通りだと思います。

山鼻氏が、彼を指差して怒鳴りつけた理由は実に些細なことでした。

 

最初の9ヶ月くらい、私は編集会議に出ていましたが、こうした無礼な言動を見れば不快になるだけなので途中から出ないようにしました。私は淡々と自分の連載ページ『まるわかり講座』のテキストだけを書くことにしようと考えたのです。

 

「③相談もなく決まっていく仕事」に続きます。

~考察~ ハラスメント ①はじめに

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はじめに

私は去年1年間で、ハラスメントを行う人間の性質……、その一端を垣間見ることができたと思っています。ハラスメントを行う人間の多くは客観性に乏しいようです。

だから理不尽な理由で、相手を傷つけ、精神的に追い込んでも「自分は素晴らしい人間だ」と信じ込んでいられるらしいのです。というよりも、「自分は素晴らしい」と信じ込むために他人の気持ちを踏みにじり、優位に立ったつもりになっているように見えます。

 

私は昨年末、仕事を通してある女性と知り合いました。彼女は幼少期に両親から虐待を受けて育ったそうです。聴いているだけで気分が沈み込むような話でした。そして彼女の両親も「自分は素晴らしい」と信じ込んでいる様子でした。

 

これが、この文章の一番重要なことなのですが、私はハラスメントを行っている人間に「あなたは酷いことをしているのだ」と納得させる方法がどうしても分かりません。

私にアドバイスやヒントをくださる方がいるのなら、どんな些細なことでも聴かせてもらえれば幸いです。

 

ラジコンマガジン誌で連載を2年間させていただきました。その間、複数の方から、記事に関する意見やアドバイスをDMなどでいただきました。そうした方々のサポートには心から感謝しております。しかし、今月で連載は終了になりました。

連載が打ち切られた理由は、ラジコンマガジン編集長・山鼻氏からの執拗なハラスメントに対し、私が抗議したことが原因だと考えています。

 

かなり昔のことになりますが、私はある出版社から発売されたRCカー本の担当になりました。『RCカー素人による、RCカー素人のためのムック本』といった内容です。企画から構成まで一任され、本文はすべて私が書きました。

販売目標は1万部でしたが、3刷で合計3万5千部まで行きました。

 

このとき私は、山鼻氏とは面識がありませんでしたが、「ラジマガの山鼻が、あなたの担当した本をクソミソにけなしている」という話を二人から伝え聞きました。

どんな本でも作品でも、「気に入らない」という人は出てくるものです。たとえ大ヒットした映画でも、「まったく面白くない」という人は一定数いるでしょう。おそらく山鼻氏はムック本を買い、最後まで読み、「なんてくだらない内容なんだ。金と時間の無駄だった!」と憤慨し、悪口を言って回っているのだろうと想像しました。

しかし長い時間を経て、昨夏に判明したことがあります。『山鼻氏はムック本を読んすらいないのに、クソミソにけなして回っていた』ということです。

 

私は、山鼻氏と性格が酷似した人間と、それなりに関わったこと一度だけあります。高校時代のクラスメイトで、すでに故人です。

2人の大きな共通点は、「①会話の大半が他人の悪口であること」「②誰かが誉められると高確率で否定的意見を述べること」そして「③他人から批判されるのが大嫌いであること」です。

 

誰彼かまわず誹謗中傷する人間は、ほぼ間違いなくナルシストだろうと思います。普通の人は「自分にも欠点はたくさんある」「自分もミスはやりかねない」と考えるので、他人の欠点や失敗に対して、あるていど寛容です。ナルシストは“自分は完璧”と信じているので、他人に容赦がないのでしょう。

 

高校時代、私は一部の科目だけは優秀でした。三学期の期末テストが終わった後、倫理社会の教師が言いました。「一学期の中間から三学期の期末まで、倫理社会はこのクラスの坂井がずっと学年トップだった。特に論述問題は、哲学部の大学生が書いてるんじゃないかと思えるくらいだ」

特に威張れることだと思ってはいません。当時の私は、趣味として文学・哲学・心理学書を読み漁っていましたから、知識があるのは当然です。誰だって熱中している趣味には詳しいものでしょう。

 

しかし他界したクラスメイト……仮にZ君とします……は、何度も私のところに来て「倫社なんてどうでもいい科目だ」「倫社なんて成績がよくても意味がない」と、主張するようになりました。

こちらが倫理社会の話などまったくしていないのに、“顔を合わせるたび”といってもいいくらいの頻度で、倫理社会が無価値だと強調するのです。

 

「②ラジマガの読者はバカばかり」に続きます。